クラブ・レコルト

〜第15号〜

2004年7月発行

夏がまた来ました。毎日暑い日が続いています。

夏休みのご予定などはもうお決まりでしょうね。

海へ、山へ、川へ・・・・・きっと存分に「自然」へと帰られることでしょう。

緑が一年で一番色濃く、空が碧く、水が眩しく輝き、そして肌を焦がすような熱い日差し。

冷房の効いた部屋も魅力的なのですが、今年だけの夏が、せっかく今来ています。

ここはひとつ外に出てしまいましょう。

2004年の夏を思いっきり楽しんで下さい。

オリンピック?うーん、今年は一段と楽しそうな夏ではありませんか!



学生時代の「夏」


学生時代は、別段何か予定として特別なことがあるわけでもないのに、

「ああ、夏が来る、夏が来る」といっては、ひとりドキドキ、そわそわと、ひとり忙しそうに、

しかしながら厳粛な気持ちで毎年夏を迎えていました。

あのころの自分は、夏をどう捉えていたのか?

夏が来たら一体何をどうしたかったのか?



世の中の健康な青少年男子、日本人なら92・3%、欧米人なら実に98・7%(当店調べ)の若者がそうであるように、

よからぬ期待感や焦燥感、そして、何らかのっぴきならない事情その他などにより、

夏を女の子と楽しく過ごさねばならないという強い義務感、その為の壮大な計画と、

僅かばかりの資金、そしてその計画を遂行する為の作戦@、A、Bぐらいまでを携えて、

来たる夏に臨んでいたのはおよそ察しのつくところ。



しかしながら、方向性は次第に、ひとり蝉の声を聞き、スイカをかじり、

腹を掻きながら昼寝をし、といった方へと傾いていきました。

そしてそのまま過ぎ去っていく夏にサラバサラバまた来年、と言うことになっていたのはいうまでもありません。



そして、夏の終焉と同時に、それらの期待感、焦燥感、義務感は、

そのまま虚脱感、悲壮感、絶望感、人間不信ついでに成績不振などといったモノへと変化し、

憂鬱で長い秋を迎えることへとなっていったのです。

残された期日の迫った宿題、課題、大量のレポートの山などが、

私の深い傷を負ったココロに、更に追い討ちをかけていたこともまた言うまでもないことです。



そんな若き頃の屈折した夏の経験にもめげず、社会人となり、

「暑い夏、目指すは穂高連峰のピークだあぁ!」などと、北アルプスへの単独行などを始め、

再び健全なる方向へ人生を進みなおし出した時期もありました。

しかしそれも束の間、やがて30代に突入し、「あづい、あづい、びいる、びいる」と、極めて手近なモノに妥協点というか逃げ道を見いだし、

夜毎名古屋・錦の街にうごめき、堕落の日々を送った結果、現在のあわれな姿となった次第です。



それにしても暑いですねぇ。

「暑いから、洋服なんか買いたくない!」

わかりますよ、そのお気持ち。

こう暑ければ、どちらかといえば洋服は着るよりも脱いでしまいたい。

しかし、そうとは頭で思いつつも、ついついバーゲン会場の方へ足が向いていらっしゃいませんか?

「ブランド全品50%オフ!」「半期に一度の大放出!」「とにかく全商品売り尽し!」

どこもこんな調子で、面白そうです。

でもね、もっと楽しそうなものがありますよ!

さて、ここでレコルトより皆様にお知らせです。

またまた突然のご案内で申し訳ありません。


レコルトの夏祭り  
「あなたと夏と音楽と」

もし間に合えばブルーベリー  急遽開催決定!



レコルトへ久しぶりの方も、そうでない方も、ぜひどうぞ!

日時:7月28日(水)〜31日(土)

時間:AM10:00〜PM5:00


「えっ?何だ、ナンだ?」

「またまたレコルトか。もう!」


クリスマス、そして雛祭りの時も、今回と全く同様、大変お騒がせをしてしまいました。

両方とも、かなり突然の開催ではありました。

しかし、今回は今までとは違い、実はずいぶん前から計画を練っていたのです。

ところがどうしても日程を読めない部分があって、今回の告知と相成ってしまった次第です。

それは、他でもない、当店のブルーベリーの果実の成熟具合。

店先と、駐車場隣に植わっているブルーベリーです。

少しずつ色づき始めましたが、一日に取れる量はまだまだ少しだけ。

しかも今年は小粒のものが多い。

このクラブ・レコルトを発送させて頂いている今でも、はっきり読めません。

採れたとしても僅かばかりだとは思います。

でも、もしも、期間中に間に合えば、何らかの形で皆様にご賞味頂ければと思っています。

そう思って育ててきました。





今回の「レコルトの夏祭り」の主旨を、簡単にご説明させて頂きますと、以下の通りです。

1.   とにかく暑いので、何か暑気払いをしたい。

2.   とりあえず季節のブルーベリーを皆さんでいただこうではないか。

3.   更にいつものイベントどおり、お菓子と飲み物も、一緒に召し上がっていただこうではないか。

4.   とにかくお盆前最後、仲良しの方と、飲んで食べて喋りましょう大会みたいでも良いではないか。

5.   更にレディス商品に限り、今回だけ特別に値段をサービスしちゃう。

またお友達、ご家族の方と一緒に、気軽に遊びにいらして下さいね。

夏らしいBGMを聴きながら、存分に楽しんで行って下さい。

そして当店の「夏」を堪能して行って下さいね。

(ちょっと暑いですが・・・・・。)

詳しくはレコルトまでお問い合わせ下さい。(0572−24−0743)



先述の通り、今回の夏祭り中だけ、このクラブ・レコルトをお読み頂いている皆様に限り、特典があります。


@     カットソー、シャツ、ブラウス、ニット

・・・・・1枚に付き¥1000
A     パンツ、スカート

・・・・・1枚に付き¥1500
B     ジャケット、コート

・・・・・1枚に付き¥3000

以上の金額分、ディスカウントさせて頂きます。

少し早いですが、お盆の帰省のお土産などに、ご検討頂ければと思います。

いつものように簡易ラッピングもさせて頂きますよ。

雑貨の詰め合わせのご予約も承ります。

実は、開店以来、今回初めて、今回限りの商品のディスカウントです。

先述の様に帰省用などで、ご家族の方に喜んで頂きたいと考えたのと、実はもうひとつ大きな理由があるのです。




                   レコルトは、8月中、お休みさせて頂きます。

                 9月1日よりは通常営業に戻ります!当日より2004年秋物を華々しく(?)展開予定!

本当に勝手を言って申し訳ありません。

その為、夏物を販売できるのはあと僅かな期間。

そこで普段からレコルトを可愛がって頂き、この「クラブ・レコルト」を最後まで目を通して頂いている皆様方に喜んで頂ければと、

少しだけサービスさせて頂くことにした次第です。



ところで、通常営業を、この8月中お休みさせて頂く理由ですが、概ね下記の通りです。


@     実はレコルトには店舗全体に効く冷房設備が無い。自然の風と扇風機の風と冷たいお飲み物などを召し上がって頂くことで、今のところ何とかごまかし・・・・・いや、しのいではいるものの、更に暑い8月になると、耐えられずに、室内に居ながらにしてのぼせてしまうお客様がでてしまうのではないかという不安がある。


A     学校、幼稚園が長い夏休みに入り、ウチの子供たちが、 「ダメ」と言い聞かせても、店のなかを朝、昼、晩と走り回る可能性がまことに高く、せっかくご来店頂いても、お客様に静かにくつろいで頂けないかもしれない。更に「絶対にダメ!」と言い聞かせても、採ってきたセミやカブトムシなどの類を、ご来店頂いているお客様にうれしそうに見せびらかす可能性が極めて高い。


B    すでにスタートをしていますが、来たる秋冬物でお手頃な価格で素晴らしい商品をご用意できるよう、仕入活動に専念させて頂きたい。もちろんお盆休み返上!そして昨年よりも、そしてどこの店よりも、おもしろく、素敵な品揃えをさせて頂く自信アリ!名古屋の田舎4M百貨店や新参JR高島屋ごときには負けない!請うご期待!!


「おたく、真剣に商売やる気あるの?」


店舗運営経験の長い方や、多数のお客様から叱られそうな理由ばかりです。

しかし、どれも本当のことばかりなので仕方がありません。

もっとも「そういえばクーラーが無かった!」と、私共が気付いたのは極めて最近のことですが・・・・・。

ただ、こんな状態でも、商品は突然入荷する可能性はあります。


上記の状態をご理解、ご了承の上、ご覚悟頂ける方、せっかく夏休みだから、一緒にお子様を連れて、と言われる方は、

8月中、事前に一度お電話頂ければ幸いです。




盆踊りの思い出、そして祭・・・・・


子供の頃、夏の夜の楽しみは盆踊りでした。

「盆踊り」とは言っても、もちろん、曲に合わせて、まじめに踊ったりしているわけではありません。

暗くなってから、子供たちだけで集まって、夜だけの特別メニューの遊びをする、

というだけで、とにかく楽しくて楽しくて仕方がありませんでした。


そう、子供にとっては充分すぎる、開放感とワクワク感。「さあ、夜だ!さあさあ、何する!」

お盆本番前の練習の時から、とにかく近所の小学生のほとんどが集まっていました。

田舎ですし、塾も、習い事をする場所なんかもありません。




昭和40年後半〜50年代初期。

あの頃の盆踊りというのは本当に活気があったように思います。

盆踊り本番には、人が今の何十倍も集まっていました。


賑やかで、熱気があり、華がありました。

団扇片手に、おばあさんが、小さな孫が楽しそうに踊っているのを、優しく見守っていました。

白熱電球の灯りに照らし出される、同級生の女の子の浴衣姿に、ドキッとしたこと。

大太鼓を叩きまくっていた町の青年団の兄ちゃんは、僕らのヒーローでした。

催しの「のど自慢大会」に、まだ小さかった妹が出て「ちゅうりっぷ」を可愛く唄った姿。

未だに目に焼きついています。


よせばいいのに父は「町内ビール早飲み大会」に出て、ぶっちぎりで優勝してしまい、

更に止めておけばいいのに、その後壇上で、完全に浮きながらも一人楽しそうに踊りつづけていました。


友達がたくさん来ている手前、それがとても恥ずかしかったことなど、今思えばどれも懐かしい、夏の夜の思い出です。

ただ、もう盆踊りを心から楽しむことなどできないのか、と考えると、少し寂しい気がします。

自分の子供達には、自分がかつて味わったのと同じ夏の夜の楽しみ、喜びを味あわせてやれない。

秋のお祭りなども、同じように私の実家の方ではすっかり衰退してしまいました。



祭りといえば、実は大人になって、歴史のある祭りなどを実際に目にしたり、またテレビなどで中継を見たりすると、

妙に感動して、涙腺が緩んでしまうことが頻繁にあります。

まず例を挙げるのなら、私は学生時代を京都で過ごしたので、一番身近だったのが京都の夏を彩る八坂の祇園祭。


7月中が祭り期間なのですが、特に山鉾巡行を直前に控えた宵山あたりの各山車の異様な盛り上がり。

夕暮れの町並み。

祭に託す町人それぞれの想い。

何百年と、かつての都の動乱、朝廷、幕府、そして維新など歴史の流れを見守り続け、

共に生き続けてた京の人々の遥かな想いなどが思わず「コンチキチン」の囃子の音色と共に自分の心の中に交錯し、熱くなってしまいます。


翌日の山鉾巡行。

その迫力、京の民の気高さ、そして永遠の雅に感服。



8月の京の五山送り火は、毎回見る度に自分の魂の奥深くに染み込んで、そして蘇って来るものがある。

必ずある・・・・。




京都ではないですが、最近は歳のせいかあの「阿波踊り」でもアカンですわ。

踊り自体は別にして、あの力強いお囃子(?)を聴いただけで、もうダメ。

思わず熱いものがこみ上げてきます。

ぜひ「泣くアホウ」と呼んで下さい。

生で聴くと本当に心の底、骨の髄まで揺さぶられ、熱くなりますよ。




国民全体の所得が増え、趣味が多様化し、旅行、レジャーなども手軽になり、塾も増え、近所付き合いの減ってゆく今の時代、古き良き時代のものを、

我々は今後何を残し、伝えて行ったら良いのか、真剣に考え、行動していく必要がありますね。




今回も最後までお読みくださりありがとうございました。

文責はレコルト店主の夫です。

店主ではありません。


特に今号が初めてのお客様、内容的に取り違えると大変な箇所もあります。

ご注意下さい。

ではまた16号にて。夏祭り、お待ちいたしております!(TSUKA)

カシミヤと一点もの専門店
【癒しの雑服屋 レコルト】

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